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【2026年最新】製造・物流業の人手不足対策|2030年問題を見据えた「省人化・自動化」の最適解



2024年問題の余波が続く中、製造・物流業界は今、労働人口が激減する「2030年問題」というさらなる崖に直面しています。もはや従来の求人戦略だけでは、現場を維持することは不可能です。本記事では、深刻化する人手不足の構造的要因を最新データで紐解くとともに、多様な人材が活躍できる「新3K」現場への転換と、企業の存続を左右する省人化・自動化の具体的な最適解を解説します。



目次


製造業・物流業が人手不足なのはなぜ?

多くの製造業・物流業の企業が人手不足に直面しています。具体的な課題としては、「2030年問題」・「技能を指導する人材の不足」の兆候が非常に顕著となっています。



2030年問題



2030年問題とは、2030年頃に日本で生じる可能性の高い社会問題を総称した言葉です。
少子高齢化が進み、人口減少社会に突入した日本では、現在約7,000万人いる労働人口が2030年には約6,300万人にまで減少すると予測されています。約10%の減少率です。

また、2030年問題は労働人口の減少だけにとどまりません。これまでの製造業や運輸業は、労働人口の大半を成年男性が占めていましたが、今後はその割合が減少し、女性やシルバー層、外国人などの割合が増加すると考えられます。
そのため、成年男性に依存していた力仕事を、そのままの形で女性やシルバー層に担わせることは難しく、また日本語に熟達していない外国人に仕事を担わせる課題もあります。


 

技能を指導する人材の不足と育成の限界

製造業において、能力開発や人材育成に関する課題を抱える事業所の割合は依然として極めて高く、最新の調査でも約8割の事業所が「課題がある」と回答しています。これは全産業平均と比較しても一貫して高い水準にあり、ものづくり現場における「人づくり」の難しさが浮き彫りになっています。



さらに別のデータから能力開発・人材育成における具体的な問題点の内訳を見ると、以下の傾向が顕著です。

  • 「指導力のある人材が不足している」

約60%前後の事業所が挙げており、最も高い割合となっています。ベテラン層の退職が進む中、技術を継承できる中核人材の不足が深刻です。

  • 「人材育成のための時間が不足している」

現場の深刻な人手不足により、日々の業務に追われ、教育に割くリソースが枯渇しています。

  • 「採用した人材の早期離職」および「魅力的な人材の集まりにくさ」

 育成環境が整わないことが離職を招き、それがさらに採用難を加速させるという悪循環に陥っています。

特に「指導力のある人材の不足」については、他産業と比較しても製造業特有の顕著な課題となっており、属人的な技術承継から脱却するためのデジタル技術の活用(スキルの見える化や動画マニュアルの導入など)が急務となっています。

(出典:経済産業省 2025年版ものづくり白書 第1部第2章「就業動向と人材確保・育成」 


製造業・物流業における人手不足の3つの原因

製造・物流現場の人手不足に拍車をかけている原因として、主に以下3つがあります。

1.少子高齢化が進む

社会全体で少子高齢化が進展していますが、製造・物流の現場ではその影響がより深刻な形で表れています。

最新の統計データによると、製造業における就業者の年齢構成は過去20年間で大きく変化しました。



65歳以上の割合: 2002年の4.7%から、直近の2024年には8.4%となっており、高い水準を維持しています(2023年時点では8.5%)。



15~34歳の若年層割合:2002年の31.0%から、2023年には23.6%まで大幅に減少しており、次世代を担う人材の確保が喫緊の課題となっています。

(出典:経済産業省 2025年版ものづくり白書 第1部第2章「就業動向と人材確保・育成」

 

2.「2024年問題」が浮き彫りにした労働時間の制約

物流・製造現場では、これまで個人の長時間労働によって人手不足を補ってきた側面があります。しかし、働き方改革関連法の施行(2024年問題)により、時間外労働に厳しい上限が課されました。

影響:労働時間の制限により、「同じ人数では、これまで通りの物量を回せない」という物理的な限界に直面しています。

課題: 採用難の中で労働時間を短縮しつつ生産性を維持するには、人の手に頼っていた搬送や荷役などの付帯作業をいかにシステム化・自動化できるかが、企業の存続を左右する分岐点となっています。


3.「3K」イメージの固定化と多様な人材への対応遅れ

製造・物流業界は、社会インフラを支える不可欠な存在でありながら、依然として「きつい・汚い・危険」という「3K」のネガティブなイメージが根強く、これが若年層や新卒者が入職を敬遠する大きな要因となっています。このイメージが払拭されない限り、少子高齢化による労働力不足と相まって、慢性的な人材難という負のスパイラルを断ち切ることは困難です。

■ 顕在化している課題:古い現場設計の限界 

現在、人手不足を補うために「女性」「シニア」「外国籍スタッフ」の活用が急務となっています。しかし、現場の設備や運用が「成人男性の体力や経験」を前提とした古い設計のままでは、多様な人材の定着は望めません。特に、重量物搬送による身体的負荷(きつい)、油や粉塵に晒される劣悪な作業環境(汚い)、重機や回転体との接触リスク(危険)が、多様な人材の参入を阻む高い障壁となっています。

■ 解決の方向性:最新技術による「ユニバーサルな現場」の構築 

ICT、IoT、AI、そしてロボティクスなどの最新技術を導入することで、従来の3Kを抜本的に解消し、属性を問わず誰もが即戦力として安全・快適に働ける環境を整備することが求められます。

  • 「きつい」の解消

重量物搬送の自動化(AGV/AMR)により、身体的な負荷を最小化。

  • 「汚い」の解消

自動洗浄システムや遠隔操作ソリューションの導入により、過酷な環境下での直接作業を代替。

  • 「危険」の解消
 AIカメラによる危険検知や、人協働ロボットの活用、デジタルツインによるシミュレーションを通じて、労働災害のリスクを徹底的に排除した高い安全性を担保。  

製造業・物流業の人手不足の影響

製造業・物流業において、人材不足が及ぼす影響がどのようなものがあるのでしょうか。

競争力低下のリスク

若手人材の不足により、中堅社員が新入社員の役割まで負担する必要があります。優秀な人材も現場仕事を手伝わなくてはいけない状況になり、本来なすべき業務に専念する余裕が失われ、会社の競争力が次第に低下します。

生産キャパ・出荷能力の低下

特に中小企業では、正規雇用の採用が限られており、現場での人手不足が深刻です。受注が好調で事業が順調であっても、この人手不足のために生産ラインや出荷作業が適切に維持できない場合があります。製造業や物流業における人手不足は、企業の競争力や持続可能性に大きな影響を及ぼす問題であり、解決に向けた戦略的なアプローチが求められています。

物流の人手不足を解決するポイント

労働人口減少の中で、新たな採用の機会を探すために「シニア世代」「女性」「外国人」という3つの人材層に焦点を当てる企業も多いでしょう。しかし人材不足の負のスパイラルから脱するためには、労働力を集めて対応するのではなく、労働者の負担低減や人依存の作業をなくす物流の自動化を推進することが重要です。主な取り組みとして、以下2つの物流業務の自動化があります。

ロボットを活用する

重量物の搬送やデータ照合など、負荷の大きな業務や単純作業をロボットによって「完全自動化」することで、工程全体のスピードが上がり、従業員の負担が減ります。従業員の業務負担が軽減されることで長時間労働が是正され、人手を確保しやすくなります。単純作業をロボットが担うことで、人が付加価値の高い業務に集中できるようになる点もメリットです。

また、人からロボットへの完全自動化だけではなく、人が行う高度な作業を支援する「協業化」も可能です。支援を行うことで作業効率が向上し、属人的な業務もなくせるため若年層の活躍も期待できます。

近年、搬送工程の自動化ソリューションとして、AGVが注目を集めております。AGVの詳細については以下記事で解説しております。生産ラインの搬送や構内物流の搬送でお悩みの方はぜひご覧ください。

AGV(無人搬送車)とは?AMRとの違い・導入メリット・活用事例を紹介

物流システムを活用する

構内物流には大きく『入荷・在庫・出荷・棚卸』の機能・工程があり、これらをトータルで管理するソフトウェアを「WMS」と呼びます。

ロボットや物流システムの活用により製造や物流工程を省力化・省人化することで、これまで人のスキルや経験に頼ってきた業務を標準化でき、少子高齢化や人手不足に対応できるようになります。
また、各工程の従業員の負担を見える化することで、適切な人材配置が実現でき長時間労働を軽減することが可能になります。

IoT・AI・物流システムなどのテクノロジーを活用することで物流モデルを大きく変革することを「物流DX」と呼びます。2030年問題に対応するうえでは、物流DXを行い、人に依存しない物流現場を構築することが重要です。

WMSについては以下の記事で詳しく解説しています。

【事例付き】WMS(倉庫管理システム)とは?導入メリット・構築の流れを解説

LOGITOの物流自動化で人手不足の問題を解決

エンジニアリング機能を持った機械商社の第一実業では、物流自動化ソリューションのLOGITOを提供しています。総合機械商社ならではの豊富な知識と経験をもとに、各現場の技術支援や負荷低減、課題解決に向けた最適な提案が可能です。

また、現状分析からレイアウト提案、設備選定、施工、アフターメンテナンスまで一気通貫でサポートできる点も特徴です。

物流自動化による人手不足解消にご関心の方は、以下資料をぜひご覧ください。

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