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「部分最適」から「全体最適」へ:複数メーカーのロボットを一括管理する群制御とは

「搬送はA社、ピッキングはB社、梱包はC社……」。自動化を進めた結果、現場に異なるメーカーのシステムが乱立し、それぞれが独立して動く「自動化のタコツボ化(部分最適)」に陥っていませんか?

 本コラムでは、メーカーの壁を越えて 複数メーカーのロボットを一括管理する「群制御」の重要性を解説します。国際物流総合展2025でも注目を集めた「統合搬送」の考え方を取り入れ、現場全体のスループットを最大化する次世代の物流DXの姿を探ります。


目次


1.自動化の「パッチワーク化」が招く、現場の限界

現在、多くの現場で採用されているのは、リスクを抑えながら特定の工程を自動化していく「スモールスタート」という現実的なアプローチです。「まずはこのラインの搬送から」「次はあの工程のパレタイズを」と、最適な機種を適材適所で導入していく手法が主流となっています。

しかし、こうした「部分的な自動化」の積み重ねが、いま新たな壁を生み出しています。

 多くの企業が直面しているのが、工程ごとに導入したロボットが「点」でしか機能していない現状です。

部分的には便利になったはずなのに、全体で見ると以下のような限界に突き当たります。

  • 「操作の壁」:メーカーごとに異なる管理画面 A社のロボットは専用タブレット、B社のロボットはPCから……といった具合に、操作方法や通信規格がバラバラ。現場スタッフの教育コストが増大し、トラブル時の対応も遅れます。

  • 「連携の壁」:ロボット同士の干渉と滞留 異なるメーカーのロボットは互いの存在を認識できません。交差点での「お見合い(鉢合わせ)」による停止や、前工程からの供給過多によるバッファ(荷物の滞留)が発生し、スループットを低下させます。

  • 「拡張の壁」:改修のたびに発生する膨大なコスト 「A工程のロボットを増やしたい」と思っても、隣接するB工程のシステムと連携させるために、メーカーを跨いだ高額なシステム改修費用と長い工数が必要になります。

これらシステムの分断は、将来の物流DXを阻む大きな壁となってしまいます。



2. 一括管理を可能にする「群制御」とは?

群制御とは、異なるメーカーや種類のロボットを、一つの共通プラットフォーム上で一括管理・制御する仕組みのことです。従来のようにメーカー専用の制御システムに依存せず、走行ルートの最適化やバッテリー残量の管理、渋滞回避などをリアルタイムで統合制御することで、物流現場全体の稼働効率を最大化する役割を担います。


3.なぜ「部分最適」ではスループットが上がらないのか

「搬送スピードを上げたのに、次工程のロボットと連携できず荷待ちが発生する」――。これは典型的な部分最適の弊害です。 真の物流DXには「屋内・屋外の一体化」や「工程間のシームレスな接続」が不可欠です。複数のロボットが互いの状況を把握せずに動く環境では、全体の処理能力(スループット)は最も遅い工程に引きずられてしまいます。

4.群制御がもたらす3つの導入メリット

  • 渋滞・干渉の解消: 異なるメーカーのAMR同士が交差点で譲り合うなど、知能的なルート制御が可能になります。

  • 設備投資の柔軟性: 特定メーカーに縛られず、その時々で「最も現場に合うロボット」を追加導入できるようになります。

  • 運用コストの削減: 複数メーカーのロボットを管理できるため、現場スタッフの教育コストと管理工数を大幅に削減できます。



5. スモールスタートから始める「段階的全体最適」の進め方


いきなり全てを統合・自動化することには、運用上のリスクが伴います。LOGITOが推奨するのは、ROI(投資対効果)を確実に見極めながら進める「伴走型」のロードマップです。

LOGITOの設計思想:点ではなく「群制御」で捉える

LOGITOは、単体ロボットを「点」として機能させるのではなく、現場全体の動きを最適化する「群制御」の考え方で設計・提案を行います。これにより、一部の自動化に留まらない、真の全体最適を実現します。

まずは特定の主要動線から「群」としての統合管理を始め、効果を検証しながら屋内から屋外へ、あるいはピッキングから梱包へと、段階的に範囲を広げていく。この「スモールスタートからの拡張」こそが、失敗しない物流DXの鉄則です。

 

6. LOGITOが提案する、メーカー不問の統合ソリューション


第一実業のLOGITOは、商社としての「目利き力」と、エンジニアリング商社としての「技術実装力」を兼ね備えています。 特定のメーカーに依存せず、現場に最適化されたマルチベンダー対応の制御ソリューション をご提案します。国際物流総合展2025で公開した「屋外搬送対応 牽引車」と屋内AMRの連携など、難易度の高い「統合搬送」も、貴社のパートナーとして伴走支援します。

7. よくある質問(FAQ)

Q1:既に導入済みの他社製ロボットも、後から統合管理できますか? 

A1: 機器側のAPIや通信プロトコルの対応状況によりますが、基本的には可能です。  API連携や標準化プロトコルに対応した群制御による一括管理を導入することで、既存の設備を活かしながら統合管理へと移行できます。ただし、機器の通信仕様により対応範囲が異なるため、事前の現場診断を推奨しています。

Q2:群制御による一括管理を導入すると、システムが複雑になり保守が大変になりませんか? 

A2: むしろ逆です。バラバラだった管理窓口や操作方法が一本化されるため、運用の属人化が防げます。LOGITOでは「伴走型」支援として、導入後の保守やシステムのアップデートも一括してサポートするため、管理担当者の負担は大幅に軽減されます。

Q3:一括管理(群制御)を検討するタイミングはいつが最適ですか? 

A3: 「2台目、3台目のロボット導入を検討し始めた時」や「異なる工程の自動化を連結したい時」が最適なタイミングです。将来的な拡張を見据え、初期段階からマルチベンダー対応のプラットフォームを選定しておくことで、将来の「自動化のタコツボ化」を防ぐことができます。




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LOGITO運営事務局では、全世界17カ国に広がるグローバルネットワークで培った経験を基に、物流自動化に関する最新トレンドや業界動向、成功事例まで、現場での実践に役立つ多彩な情報をお届けします。

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