COLUMN 物流自動化に関するお役立ちコラム
自動倉庫システムは、製造業や物流業界に革新をもたらす最先端の技術として注目されています。
コスト削減や業務効率の向上、データドリブンな運営の実現など、多くのメリットを提供する一方で、セキュリティリスクへの対策も重要な課題となっています。
この記事では、自動倉庫システムにおけるサイバー攻撃や物理的脅威など、さまざまなセキュリティリスクを具体的に解説し、安全に運用するための対策をご紹介します。
また、LOGITOが提供する最先端のセキュリティ対策にも触れ、どのように安全なシステム運用を実現するかを説明します。
このガイドを読めば、安全で効率的な自動倉庫システムの導入・運用に必要な知識が得られ、持続可能なサプライチェーンの構築に向けた一歩を踏み出せるでしょう。
目次
自動倉庫システムは、コンピュータ制御により商品の入庫、保管、出庫を自動化する最先端の物流技術です。
多くの自動倉庫システムは、WMS(倉庫管理システム)と連携して倉庫内のあらゆる情報を一元管理できるため、次のように多くのメリットを得ることができます。
・人件費など物流コストの削減
・作業時間の大幅な短縮と作業効率の向上
・手作業によるヒューマンエラーの防止
・在庫管理の精度向上と迅速な情報共有
・保管スペースの省スペース化による保管効率の向上
・従業員負担の軽減と安全性の向上
・24時間稼働による生産性の向上
・先入れ先出しや賞味期限管理の自動化による品質管理の向上
これらのメリットから、ECサイト、製造業、食品産業、医薬品産業など幅広い業界で導入が進んでいます。
自動倉庫システムは現在、AIやIoT技術の導入によって、さらに精密な管理が可能になっています。
リアルタイムでの商品や装置の追跡、設備の監視とメンテナンスが可能になり、商品の種類、数量、倉庫の規模に応じて柔軟にカスタマイズできる時代となっています。
自動倉庫システムでどのようなことができるのか、詳しくはこちらの資料からご確認ください。
各企業の具体的なニーズに合わせた最適なシステムが構築できるため、自動倉庫システムは、将来的にさらに拡がりを見せることが予測されます。
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自動倉庫システムは上記のように多くのメリットがありますが、反対にデメリットも存在します。
そのデメリットで最も不安視されている課題が、高度な自動化とネットワーク接続に伴うセキュリティリスクです。
LOGITOソリューションでは、主に物理攻撃に対してのセキュリティをご提案しておりますが、ここでは一般的なセキュリティリスクである「サイバー攻撃」と「物理攻撃」に分け、解説していきます。
自動倉庫システムは、WMSや上位の基幹システムとネットワークで接続されていることが一般的です。
この接続がサイバー攻撃の侵入口となる可能性があります。
また、システムを制御するソフトウェアやファームウェア、IoTデバイスの脆弱性が悪用されるケースも増加しています。
マルウェアとは、悪意のあるソフトウェアの総称です。
ウイルス、ワーム、ランサムウェアなどが含まれます。自動倉庫システムがマルウェアに感染すると、システムの制御が奪われたり、データが盗まれたりする危険性があります。
例えば、ランサムウェアに感染した場合、システムがロックされ、復旧のために身代金を要求される可能性があります。
また、制御システムが改ざんされ、誤作動を起こし、商品の破損や作業員の負傷に繋がる恐れも懸念されます。
マルウェア対策としては、定期的なソフトウェアの更新や最新のアンチウイルスソフトの導入、セキュリティに関する従業員教育の実施が効果的とされています。
パスワードリスト攻撃は、不正に入手したIDとパスワードのリストを用いて、システムへのログインを試みる攻撃です。
自動倉庫システムの管理アカウントが脆弱なパスワードを使用している場合、攻撃者に侵入を許してしまう可能性があります。
侵入された場合、システムの設定変更やデータの窃取、さらにはシステムの破壊といった深刻な被害につながる可能性があります。
パスワードリスト攻撃対策としては、多要素認証の導入や定期的なパスワード変更の強制、複雑なパスワード設定の義務化が挙げられます。
DDoS(分散型サービス拒否)攻撃は、大量のトラフィックを自動倉庫システムに集中させ、システムを機能不全に陥らせる攻撃です。
これにより、正常なユーザーがシステムにアクセスできなくなる可能性があります。
DDoS攻撃対策としては、トラフィック監視システムの導入や自動DDoS Mitigationサービスの利用などが挙げられます。
フィッシング攻撃は、偽のメールやウェブサイトを使用して、自動倉庫システムの管理者や従業員から機密情報を盗み取ることです。
マルウェア攻撃やパスワードリスト攻撃同様に、システムの改ざんや破壊などのリスクを伴うため、非常に危険な攻撃です。
フィッシング攻撃対策には、セキュリティソフトウェアとフィルタリングツールの使用や従業員への定期的なセキュリティ教育、多要素認証の導入などがあります。
自動倉庫システムで使用されるIoTデバイスの脆弱性を悪用し、システムに侵入する攻撃もあります。
対策としては、IoTデバイスのファームウェアの定期的な更新や不要なUSBポートの無効化、IoTデバイスへの物理的アクセスの制限などがあります。
多くの自動倉庫システムがクラウドベースのソリューションを採用しているため、クラウドのセキュリティ対策も非常に重要と言えるでしょう。
クラウドプロバイダのセキュリティ対策の確認やアクセス制御の厳格化を行い、定期的にセキュリティシステムを見直して安全性を高めてください。
自動倉庫は重要な資産を保管する場所でもあります。
そのため、サイバー攻撃だけでなく、物理的なセキュリティリスクにも注意が必要です。物理的な侵入のほか、災害にも備えたいところです。
許可されていない人物に倉庫内へ侵入された場合、盗難や破壊行為の心配があります。
設備に不正な操作や改ざんを施されてしまえば、システムの誤作動や故障によって大きな損害がもたらされるでしょう。
対策としては、入退室管理システムの導入や監視カメラの設置、フェンスやゲートの設置、センサーを使用した警備システムの導入、生体認証やカードシステムを利用したアクセスコントロールの強化があります。
地震や台風、火災などの自然災害、あるいは停電や設備の故障といった事故は、自動倉庫システムに深刻な影響を与える可能性があります。
これらの災害や事故は、システムの停止やデータの損失、商品の破損など、事業継続性に大きな支障をきたす可能性があります。
災害時の対策としては、災害発生時の対応手順の策定と定期的な訓練の実施やバックアップシステムの構築、代替拠点の確保、非常用電源の確保、耐震設備の導入などが挙げられます。
また、クラウドを活用したカメラシステムの活用やデータのバックアップも、いざという時の迅速な復旧に繋がります。
自動倉庫システムのセキュリティ対策が重要な理由は、その破綻が企業やサプライチェーン全体に深刻な影響を及ぼす可能性があるためです。
サイバー攻撃によるシステム停止は、物流の滞りや商品供給の遅延を引き起こし、経済的損失だけでなく、顧客の信頼喪失や企業のブランドイメージ毀損につながります。
また、セキュリティ対策の不備による個人情報や機密情報の漏洩は、GDPR等の厳格化された法規制違反により高額な制裁金が科される可能性があります。
適切なセキュリティ対策の実施は、企業の社会的責任を果たす上でも不可欠です。
セキュリティ対策の重要性を理解して適切な対策を講じることは、企業の責任であり、持続可能な社会の実現にも貢献するでしょう。
自動倉庫システムを提供しているLOGITOでは、高度な技術的対策と厳格な物理的対策を組み合わせることで、サイバー攻撃や物理的な脅威から自動倉庫システムを守る多層的なセキュリティ対策を講じています。
そんなLOGITOでは、今までの課題に焦点を当てながら改善を加えています。
ここで、最先端のLOGITOの具体的なセキュリティへのソリューションを2つご紹介します。
まずは、不法侵入を防ぐための対策のひとつ、セキュリティゲートについてご紹介します。
倉庫など現場の入口にセキュリティゲートがあれば、警備員の人件費を削減しながら侵入者への物理的なセキュリティを強化することができます。
しかし、セキュリティゲートの設置は広いスペースが必要なため、導入したくてもできない企業も少なくありませんでした。
LOGITOの提供するセキュリティーゲートは、よりコンパクトな設計にすることでこの課題を克服。
小規模の工場や倉庫、会社などでも導入しやすい形になっています。
さらに、LOGITOのセキュリティゲートは、LED照明で分かりやすく表示することで色弱者の方も利用でき、車いすの方も安心して通れる設計になっているのも特徴です。
このような政府が勧める共生社会の実現に向けたデザインは、今後のスタンダードとなることが予測されます。
広角レンズを利用した全方位カメラは、180度撮影可能な魚眼レンズを2枚使うことで360度の広範囲を撮影することができる防犯カメラです。
カメラ台数やモニターの負担を削減することができ、設置場所も通常のカメラよりも自由度が高いという魅力があります。
しかし、既存の全方位カメラでは、画素が低くなりがちで判別が難しくなることや、カメラとカメラの間に歪みが生じやすいという課題がありました。
また、ユーザーからはモニタリング時にパソコンが必要なことへの不満や、操作の難しさから扱える従業員が限られてしまうという声も上がっていました。
LOGITOの全方位カメラは、これらの問題を技術で解決。
歪みやすいポイントは3D補正を加え、レコーダー単体で明瞭にモニターに写し出すことができます。
専用ソフトが入ったパソコンが必要ないため、故障などの心配もなく、ハッキングのリスクも減らすことができます。
また、LOGITOの全方位カメラは、特定の場所を拡大するなど、今まで難しかった機能も直感的に扱えるようになっています。
属人化も防ぐことができ、現場のセキュリティをより高めることができるでしょう。
コスト削減や仕事の効率化、品質管理や保管効率の向上など多くのメリットがある自動倉庫システムは、現在製造業や物流業界をはじめ、さまざまな業界で採用されています。
そんな自動倉庫の課題のひとつとされているのが「セキュリティ」です。サイバー攻撃や物理的な攻撃から自動倉庫システムを守るには、セキュリティリスクを理解しながらそれぞれに合った対策を講じていく必要があります。
今回は、そんな自動倉庫システムで必要なセキュリティリスクや対策をまとめて紹介しました。また、自動倉庫システムを提供しているLOGITOの最先端のソリューションについても一部をご紹介させていただきました。
LOGITOでは、上記の対策以外にも、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを最小限に抑えるために、最先端の技術を用いた厳重なセキュリティ管理を取り入れています。
LOGITOのソリューションについて、詳しくは下記よりご覧ください。
LOGITO(ロジト)は第一実業株式会社が提供する物流自動化ソリューションです
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