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構内物流(工場内物流)で欠かせない「荷積み・荷下ろし」における課題とは? 自動化に必要なシステムを紹介



工場内での資材や部品、完成品などの移動を「構内物流(工場内物流)」と呼びます。 「構内物流(工場内物流)」は必要なときに、必要なモノを、必要な数量搬送することが求められ、工場全体の生産性向上を左右する重要な要素です。
本記事では、製造業・倉庫業の効率化の変遷や、工場における構内物流の省人化、その中の「荷積み・荷下ろし」に取り組むメリットを解説します。



目次


荷積み・荷下ろしの課題

荷積み・荷下ろしは構内物流で欠かせない工程であり、トラックからスピーディーに荷物を下ろす・載せるという作業において、時間を短縮することが求められます。
現状は、まだ人手で行っているケースが多く、以下のような課題があると考えられます。

2030年問題とは

今、物流業界の課題として2024年問題が取り上げられていますが、その次に控えるのは、2030年問題です。

2030年問題とは、少子高齢化がすすむ日本では、2030年には国民の3人に1人が65歳以上の高齢者となり、労働人口が必要な人材に対し約400~800万人不足すると予想されています。

物流業界においても、2030年には輸送力の大幅な不足が危惧されており、その影響で日本全国の約35%もの荷物が運べない。との推計が出ています。

出典:(2023年1月、野村総合研究所(NRI)より)
トラックドライバー不足の地域別将来推計と地域でまとめる輸配送

では、「構内物流(工場内物流)」では、どのような課題があげられるのでしょうか。

フォークリフトの技能を向上、資格取得の斡旋

フォークリフト運転手不足の対策

荷積み・荷下ろしに重要なフォークリフトの運転手が不足している企業が多く、運転手の負荷が大きくなっています。 また運転手によって技能の差もあり、荷積み・荷下ろしにかかる時間に差が生まれるため、トラックに待機時間が発生してしまう場合があります。
荷主側は、30分以上待機させた場合、法律による「荷待ち時間の記録」の義務化があるため、まずはここから時間短縮したいところです。

フォークリフトでの荷積み・荷下ろしがスピーディーに行えるようになるには、車などと同様に、経験と技術が必要です。いくらロボット化による自動化がすすんでも、完全な自動化は難しいと思われます。
社内の優れた熟練技術を持つ社員がほかの社員に技術を指導することで、技能の差を埋め、全体的な効率化につながっていきます。

また、フォークリフトの操作には、1トン以上には、「フォークリフト運転技能講習修了証」、1トン未満には、「フォークリフトの特別教育修了証」が必要です。 会社が資格取得支援制度などで推奨することで、資格保有者が増え、技術者が増え、一人当たりの負担が減ると考えられます。

人手による「荷積み・荷下ろし」の課題解決方法

前述でも述べたように、人手による荷積み・荷下ろしは課題が多く、時間がかかってしまいます。
また、トラックの荷待ち時間短縮のためにも、解決方法となる方法をご提案します。

荷物のサイズ見直しが人手不足解消の糸口

もし現状の製品箱が大きな段ボールサイズであるなら、内容量や形状を見直すことで、女性や高齢者など誰でも運べるような小箱にすると、雇用拡大の幅が広がります。

ピットエリア・バースエリアの工夫

荷積み・荷下ろしエリアである「ピットエリア」や荷物を運ぶ順番の工夫を行います。製品箱のサイズを揃えて配置しておくことで人の導線を確保でき、作業効率アップが見込めます。
また、トラックが荷物を降ろすために設けられたスペースの「トラックバースエリア」も作業を分かりやすくしておくことで、待機時間短縮、事故防止にもつながります。

荷積み時の工夫

配送先で荷下ろししやすいよう、荷積み時のルールを運送会社と定めておくと、お互いに作業効率があがります。
例えば、製品箱の積み方の工夫も大切です。
小さいものはボックス型のパレットやかご車にまとめて積む、荷物のサイズを統一してスペースの効率化をする。などが挙げられます。

パレット素材を工夫する

パレットは1100×1100×H150くらいのサイズが一般的で、主な素材は木製と再生プラスチックがあります。重量は木製が約33Kg、再生プラスチックは約10Kgあります。 パレットの重量はトラックの積載量に入るため、できるだけ軽い方が、多く積めると考えられます。製品内容などにより、パレットの種類の選択も、効率化のカギとなります。 最近では、製品への異物混入や衛生問題などから、軽くて、丸洗いできるパレットなどもでてきています。
※製品情報をご希望の方はこちらへお問い合わせください。

以上のように、人手による荷積み・荷下ろしの課題解決方法について解説しましたたが、人手では大きな効率化は難しいと思われますので、さらに改善を加速させるには「自動化、ロボットの導入」が考えられます。

荷積み・荷下ろしを自動化する

AGFを導入する

AGFとは、「無人搬送フォークリフト(Automated Guided Forklift)」です。無人で荷物を最適なタイミングで必要な場所に必要な量を運ぶことができます。
最近では、AGVAMRの普及により、様々なシーンで自動搬送が広まっています。人手によるフォークリフトは、操作ミスや周囲の確認不足による事故のリスクがつきまといます。反面、AGFのメリットとしては安全性や24時間稼働も可能なことから、コスト削減が見込めます。近年、国内外でAGFのメーカーも増え、完全自動タイプ、自動と人の操作の兼任タイプなどがあります。

選考するとき気を付ける点として、ルートの設定にメーカーサポートが必須、バッテリーの稼働時間、充電時間、必要な付属品や保守の価格も考慮する必要があります。搬送も、可搬重量や、爪のタイプがいくつもあるため、弊社のような、御社に最適なメーカーを選定できる営業担当者にご相談ください。
お問い合わせはこちらから

AGFについて詳しくは以下の記事をご覧ください

AGF(無人搬送フォークリフト)とは? よくある課題・導入が求められる理由 を解説

デバンニングロボットなどを導入する

デパニングロボットとは、コンテナやトラックからの荷物の取り出し(デバニング)を自動化するためのロボットで、AGVとロボットアームを組み合わせたロボットのことです。いくつかタイプはありますが、例えば、輸入の平積みのコンテナへ移動型のデバニングアシスタントのベルトコンベヤーを設置し、コンベヤーに載せた製品箱が荷捌き所まで流れていくことにより、効率よく荷下ろしができるタイプや、大型では、ドライブスルー型や、トラックに特殊レールを設置し、一気に引き出して作業が数分で終わるタイプなどがあります。

例えば、大型コンテナから数百個もの飲料系や金属系などの重量物の積み下ろしを人手で行うのは重労働ですが、デバニングロボットなら、最適な積み方で重い荷物も問題なく、正確に、長時間の荷下ろしが可能です。

「荷積み・荷下ろしの自動化」は『LOGITO」

『LOGITO』(ロジト)では、荷積み・荷下ろしの効率化実現に向けて、国内外問わず様々なメーカーと連携し、最適なご提案が可能です。
「荷積み・荷下ろしの課題解決」に向けて、人手による解決案から、AGF、デバニングロボットといったハード面を含めた解決案まで、御社の課題解決に向けて経験豊富な営業マンや技術者がワンストップコーディネートをご提案致します。
まずは課題解決に向けて何ができるかのご相談をお待ちしております。

以下では、荷積み・荷下ろしの時間短縮方法を紹介しております。

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