COLUMN 物流自動化に関するお役立ちコラム
製造業界において、AIやIoT、ロボット等の先端技術の導入が国を挙げて進められています。
これらの技術は省人化と生産効率の向上を実現する手段として期待されていますが、一方で、技術継承の難しさや、機械エラーによる稼働停止の懸念等、導入に対する不安の声も聞かれます。
そこで本記事では、実装ライン周辺の自動化ソリューション「LOGITO SMT」を例に、自動化技術の導入が本当に生産効率の向上につながるのかを検証します。
LOGITO SMTが提供する具体的なソリューションを事例とともに解説します。
実装ライン周辺の自動化・省人化でどこから手を付けて良いかわからない方や導入の具体的なイメージが掴みたい方もぜひ最後までお読みください。
目次
自動化には、次の5つのメリットがあります。
●人員削減とコスト削減
●作業効率の向上
●品質向上
●生産性の向上
●フレキシブルな生産体制
特に、今回事例として取り上げるSMT(表面実装技術)周辺における自動化は、電子部品の実装プロセスを効率化し、生産性を向上させる先進的なシステムとして大きな期待が寄せられています。
上記のメリットから、自動化システムの導入は特に大企業を中心に進んでいます。
しかし、下記のような課題から、中小企業においては依然として導入が進んでいない状況にあります。
●技術継承と人材不足
●データ活用の複雑さ
●生産ライン停止のリスク
システムの操作やメンテナンスには高度な専門知識が必要ですが、これらの技術を持つ人材の確保や育成が難しく、技術の継承も課題となっています。
また、データが膨大になりすぎることや異なる設備メーカーのデータフォーマットの違いから、データの収集や活用も複雑な状況に。さらに、機械エラー等による生産ライン停止のリスクが高まることも懸念されています。
これらの課題を踏まえると、自動化システムの導入が必ずしも生産効率の向上に直結するとは限らなさそうです。
データ活用の難しさや技術継承の問題、潜在的な非効率性等が、期待される生産性向上を阻害する可能性があるからです。
ただでさえ、高額な初期費用が必要となる自動化システムへの投資。
これらの課題を考えると、採算が取れるのか心配になって導入を躊躇ってしまうのも頷けるでしょう。
そこで、本稿では「自動化システムの導入は本当に工場の生産効率を向上させるのか」という問いに対し、第一実業の提供する「LOGITO SMT」の事例を基に検証していきます。
ここで紹介する事例の「LOGITO SMT」は、実装ライン周辺で、
●材料の保管・入出庫の自動化
●保管場所からラインまでの部材搬送の自動化
●次工程へのマガジン搬送の自動化
という3つの工程の自動化によって、電子部品実装工程における効率化と省人化を図ります。
ここでは、SMTラインを保有しており、プリント基板への電子部品の実装工程を行っている企業が「LOGITO SMT」によって入出庫作業から搬送までの全工程を自動化した事例について取り上げます。
この企業では、チップマウンター約10,000種もの半導体リール材料の管理と搬送に課題意識を抱えていました。
毎月棚卸には丸1日必要になる等多くの時間も要しており、生産効率はどうしても低くなってしまう傾向に。
通常の業務でも、広大な倉庫の中で伝票と勘を頼りに材料を探すことが非効率的で、ピッキングミスも起こりやすいことから、特に熟練者と新人では作業効率に大きな開きが発生していました。
LOGITO SMTの導入に際し、この企業では、データを徹底的に分析し「探し・摘み取る作業」と「運ぶ作業」に工程を分けてスモールステップでの導入を行いました。
まずは、人による作業効率差やミスが起こりやすい「探し・摘み取る作業」を自動化することを考え、LOGITOの材料タワー(SMD BOX SISO)8台を導入。
運用がうまくいきはじめた段階で「運ぶ作業」を自動化していきました。
「運ぶ作業」では、材料タワーからSMTラインまでをAGVで繋いだ上、摘み取る作業も六軸ロボットを用いることで全工程を完全自動化することに成功しました。
この企業では、SMT周辺の自動化によって、次のように生産効率の大幅な向上と競争力の強化を実現しました。
●作業人員を10名から2名へ削減 → 人的資源を他業務へ再配置
●ピッキングミスの解消 → 生産ライン停止時間の削減
●棚卸作業時間の大幅短縮 → 在庫管理の正確性と効率性向上
●24時間365日の自動運転実現 → 生産ライン稼働率の向上
●リアルタイム在庫管理 → 適切な在庫レベル維持と材料の無駄削減
このように、在庫管理の効率化は単なるコスト削減にとどまらず、現場全体の安定稼働や生産性の底上げにも直結します。
「実際にどのように導入が進められたのか」「どのくらいの改善効果があったのか」を詳しく知りたい方は、ぜひ以下の事例をご覧ください。
▶【事例紹介】材料タワー導入による半導体・電子材料の入出庫管理の自動化 - LOGITO(ロジト)
実際の導入プロセスや改善効果を確認いただくことで、自社での活用イメージがより鮮明になるはずです。
ここでご紹介した事例では、工場の生産効率を大幅に上げることに成功しています。
これは、LOGITOの「自動化に対する課題へのアプローチ」が好影響を与えている可能性があります。
工程を分けて段階的に導入することは、スタッフの負担軽減に役立ちます。
少しずつ導入すれば、スタッフも操作やメンテナンスへの専門知識を学びながら作業できるため無理なくレベルアップすることができます。
段階的な導入は初期導入コストを下げることにも繋がります。
LOGITOでは導入前にデータから綿密なシミュレーションを行って投資回収期間等から最適なシステムを提案しています。
こうしたデータドリブンな段階的導入が、上記の成功事例の要因のひとつと考えられます。
自動化はデータの量が膨大になりやすく、分析しにくいというデメリットもあります。
分析する際には複数のデータを取捨選択し更新し続けることもあり、優良なデータを活かしきれないという現場も多いようです。
LOGITOでは、自動化の課題となる膨大なデータや工程上の問題を整理するため、現場環境を詳細に分析し、その結果に基づいた最適な機器・システムを提案しています。
事前分析により、導入後の運用負荷やデータ活用の複雑さを軽減し、効率的かつ持続的に稼働できる自動化を実現します。
このように、シンプルに大量のデータを捌ければ、企業の生産性をより高めることができるでしょう。
機械エラー等による生産ライン停止は、生産効率の低下に直結します。
LOGITOでは、環境センサーやウェアラブルカメラ等でリアルタイムに監視・制御できる仕組みを採用しています。
異常を検知した際にはアラートですぐに分かるため、潜在的な問題を早期に発見・対処可能なため、ダウンタイムを最小限に抑えることができるのです。
上記から、自動化が抱える課題にアプローチすることは、安定して生産効率を高めるヒントになります。
自動化の課題解決方法は企業ごとに異なります。導入を検討する際には、展示会やセミナーだけでなく、各社の資料を取り寄せて比較検討することも有効です。
具体的な事例やシミュレーション結果を確認することで、自社に最適なソリューションを見極めやすくなります。
製造業や物流業界において、AIやIoT、ロボット等の先端技術の導入が進む中、企業は変革の時を迎えています。
これらの技術は、省人化と生産効率の向上を実現する手段として期待されていますが、一方で技術継承の難しさや膨大なデータの活用の困難さ、ダウンタイムに対する不安も根強く残っています。
今回は、LOGITO SMTの具体的な事例を通じて、実装ラインの自動化で生産効率がどのように向上するのかを検証しました。
自動化が抱える課題へのアプローチが生産効率の向上に寄与している可能性もあるため、実際に製造・物流現場で自動化を導入を考えている方々は、資料やイベント等で比較・検討されることをおすすめします。
LOGITOのソリューションについて、詳しくは下記よりご覧ください。
▼関連資料
LOGITO(ロジト)は第一実業株式会社が提供する物流自動化ソリューションです
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