COLUMN

物流業界のDX推進を加速!自動化ソリューションでスマート物流を実現

物流業界は今、大きな転換点を迎えています。eコマースの急成長、人手不足の深刻化、そして顧客ニーズの多様化により、従来の物流システムでは対応が困難になってきました。

この課題を解決するのが、物流DXとスマート物流です。

本記事では、物流DXの必要性とその最終目標であるスマート物流について解説し、さらに、第一実業が提供する自動化ソリューション「LOGITO」および物流ロボティクスの活用例として、注目の搬送・保管ロボットの概要をご紹介します。

デジタル技術を駆使した新しい物流の形が、業界にどのような変革をもたらすのか、そしてそれがビジネスにどのような価値を創出するのか、具体的な活用方法とともに探っていきます。

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目次


1.​​物流DXが必要とされる理由

物流DXは、国土交通省の定義に基づき、機械化・デジタル化を通じて物流業界全体のビジネスモデルや業務プロセスを根本から変革することを目指しています。この変革が求められる理由には、次のような社会的背景があります。

  • 物流業界の働き手不足
  • 働き方改革に対応し、労働環境を改善する
  • 業務効率化と生産性向上を実現し、競争力を強化する
  • 顧客ニーズの多様化に応え、サービス品質を向上させる(小口配達や配送時間指定など)
  • 拡大し続けるEC事業に対応する
  • 施設の老朽化や物流ニーズの都市部への集中による倉庫不足を解消する
  • CO2削減や廃棄物の削減など環境負荷の軽減(SDGs)


これらの課題に対応するため、物流DXの導入は業界全体で加速しています。

2.スマート物流が企業にもたらすメリット​

物流DXの重要な目標のひとつは、スマート物流の実現です。スマート物流とは、最新のデジタル技術を活用して物流業務を効率化・最適化する新しい物流形態です。具体的には、AI、IoT、ビッグデータ、ロボティクスなどの先端技術を駆使し、企業の競争力強化と持続可能な経営を実現します。

スマート物流の主な特徴と企業にもたらすメリットは次の通りです。

2-1 ​業務効率化と最適化

IoTデバイスを活用すれば、物流の様々な場面からリアルタイムデータを収集・分析できるようになります。これにより需要予測の精度が向上し、在庫管理を最適化することが可能になるため、過剰在庫や不要な輸送を削減でき、コストを大幅に抑えつつ、利益率の向上が図れます。

さらに、収集したデータを基に配送ルートを最適化することで、燃料費の削減だけでなく、配送時間の短縮も達成できます。これらの取り組みによって、企業は効率的な物流オペレーションを構築し、競争力を強化することが可能になります。

2-2コスト削減と環境負荷の軽減

スマート物流を実現できれば、企業は効率的な物流システムの構築によってCO2排出量を削減できます。また、最適な在庫管理によって廃棄物を最小限に抑えることも可能になるため、環境負荷の軽減に大きく貢献できるようになるでしょう。

これらの取り組みは、企業の環境対策を強化し、企業イメージの向上につながります。環境意識の高い消費者や取引先からの支持を集め、新規顧客の獲得や取引拡大の機会となる可能性もあります。

2-3 人手不足への対応と労働環境の改善

AMRやAGVといった自動搬送ロボット技術等の導入は、物流業界が直面する人手不足問題に対する効果的な解決策となっています。

特に、2024年4月から施行された働き方改革関連法による時間外労働規制への対応が急務となっている中、物流ロボットの24時間365日稼働能力は大きな利点となっています。

これらの技術を導入すれば、重労働や単純作業を自動化でき、従業員の負担が軽減されるため、より付加価値の高い業務に集中できるようになります。これは従業員の満足度向上につながり、結果として人材の確保と定着率の向上にもつながるでしょう。

ロボット技術の導入は、法規制への対応と従業員のワークライフバランスの改善を同時に実現しながら、生産性を維持・向上させられる画期的な手段といえます。

2-4 サプライチェーン全体の最適化

スマート物流を実現できれば、製造から出荷、運送までの一連のプロセスをデジタル技術で一元管理できるようになります。これにより、サプライチェーン全体の可視化と効率化が可能になるため、企業はよりスピーディーで正確に経営判断を行うことが可能になります。

リアルタイムでの情報共有システムは、取引先との連携強化につながります。需要変動への迅速な対応や在庫の最適化が可能になるため、納期の短縮や欠品リスクが低減され、サービスの質の向上が期待できます。

スマート物流は、単なる物流コスト削減を超え、デジタル技術を活用した付加価値の高いサービス提供を可能にします。これにより、企業は新たなビジネスモデルの創出や市場シェアの拡大、さらには業界全体の変革をリードする存在となることが期待されます。

3. スマート物流を実現するために必要なこと 

スマート物流の実現には、次のことが必要になります。

  • IoT、AI、ビッグデータなどの先端技術の導入
  • 物流・商流のデータ基盤の構築
  • データ自動収集技術の開発
  • ITスキルを持つ専門的人材の確保
  • 組織全体での情報共有と新技術への適応
  • 現状分析と具体的な導入計画の策定
  • 導入後の定期的な評価と改善
  • 従業員向けの新技術研修制度の導入
  • サプライチェーン全体の可視化と効率化
  • リアルタイムでの情報共有システムの構築
  • 自動化・省人化技術(例:ロボティクス)の導入
  • 需要予測や在庫管理の最適化
  • 配送ルートの最適化技術の活用


これらの要素が連携することが、効率的で持続可能なスマート物流には必須
とされています。


4. LOGITOが実現するスマート物流 

スマート物流実現のための技術は様々なメーカーによって日々進化し続けています。

第一実業が提供するLOGITOは、その中でも特に連携に優れている自動化ソリューション。ワンストップで自由度の高いサービスを提供することによって、スマート物流の実現に貢献しています。詳しく見ていきましょう。

4-1 物流自動化ソリューション「LOGITO」とは

LOGITOは、第一実業株式会社が提供する物流自動化ソリューションです。工場や倉庫における搬送、保管、ピッキングなど、物流の総合的な自動化サービスを提供しています。LOGITOのサービスの特徴は次の通りです。

LOGITOの主な特徴

  • 多様な物流自動化のワンストップソリューションの提供:AMRやAGV、AGF、ロボットアーム、自動倉庫システムなど最新の自動化技術を活用し、施工からアフターサポートまで総合的な自動化サービスを提供しています。グローバルネットワークを活用して最適な機器選定をすることで各企業にベストな形を提案します。この一貫したサービス提供によって、各工程の連携を高めることができます。

  • 段階的な導入:初期投資を分散させるとともに、運用ノウハウを徐々に蓄積させられるため、スムーズな全体最適化を図れます。これは、スタッフの精神的な負担も和らげることに繋がります。

  • 既存システムとの調整・連携が可能:LOGITOでは、既存設備やWMS(倉庫管理システム)・ERPなどの既存システムとの調整・連携も視野に入れた提案が可能です。完全な統合を前提とするのではなく、現場ごとに必要な範囲での柔軟な連携設計を行うため、導入時の負担を最小限に抑えながらシステム拡張が図れます。

  • 導入前に徹底的にシミュレーション:各企業に合う形で導入できるよう、効率的な運用方法や投資回収率などを徹底的にシミュレーションします。これにより、データドリブンな投資が可能となるため、リスクを最小限に抑えられます。

  • 施工からアフターサポートまで一貫対応:機器導入にとどまらず、設置施工から立ち上げ支援、運用サポート、アフターメンテナンスまで、導入後も一貫して対応可能です。これにより、導入後の運用負荷やトラブル対応リスクを軽減し、安心して長期運用できる体制を構築できます。

  • 包括的なサポート:第一実業の豊富な経験とノウハウを活かした最適なソリューションを提案できるのがLOGITOです。ワンストップでの提供のため、万が一の時にも迅速にアフターサポートを受けることができるのも特徴です。

5.【実例紹介】LOGITO導入による段階的な自動化の好例

LOGITOを導入した企業では、現場ごとの課題を丁寧に分析し、段階的に自動化を進めることで、確かな成果を上げています。以下はその代表的な取り組み事例です。

5-1 工程の見える化と自動化によって人員を大幅に削減

ある企業では、日々の業務の中でも特に時間と人手を取られていた「ものを探す」作業に着目し、自動搬送や位置管理技術を活用することで工程そのものを可視化・自動化しました。

その結果、作業員数を10名から3名にまで削減することに成功し、省人化と作業効率の両立を実現しました。

5-2 投資リスクを抑えた段階的な導入で着実な成果

LOGITOでは、導入前に詳細な現場分析とシミュレーションを行い、ROI(投資回収率)を予測したうえでの提案を行います。例えば、ある企業では初期導入範囲を絞って段階的に拡張するプランを採用し、コストと効果のバランスを取りながら運用ノウハウを蓄積。

結果として、無理のない範囲で着実にスマート物流化を進めることができました。

5-3 ​半導体・電子材料分野における完全自動化の実現

高精度な在庫管理とスピーディーな入出庫が求められる半導体関連企業では、材料タワーや搬送ロボット、コンベアシステムなどを段階的に導入し、最終的には入出庫業務の完全自動化に成功。

省スペース化と人件費削減、出荷リードタイムの短縮という複数の効果を実現しています。

LOGITOの強みは、「一気にすべて自動化する」のではなく、現場の状況や課題に合わせて最適なポイントから導入を進められることです。これにより、初期投資の負担を抑えながら、効果を実感しつつ拡張できる仕組みが構築可能です。

参照元:事例紹介 通い箱自動仕分け・パレタイズによる省人化
参照元:事例紹介 材料タワー導入による半導体・電子材料の入出庫管理の自動化

6.スマート物流を支えるAMRの導入効果

スマート物流の実現において、搬送業務の自動化は特に効果的な施策の一つです。
そのための代表的な技術がAMR(自律走行搬送ロボット)です。

AMRは、周囲の環境を認識しながら自律走行し、人や障害物を避けて目的地へ搬送できます。磁気テープなどのガイドが不要なため、現場のレイアウト変更にも柔軟に対応可能です。このAMRの一例として、LOGITOラインナップに含まれるパレット搬送・保管ロボット「GALAXIS PTRシリーズ」があります。

AMRの中でも、GALAXIS PTRは次のように高精度かつ汎用性が高い特徴があります。

  • 収納スペースの拡大:小回りが効く動作設計により必要な通路幅が従来品の30%縮小され、保管能力を大幅に向上させることができます。

  • 高精度な停止位置:業界トップレベルの±5mmの精度で停止できます。

  • スピードと安全性の両立にこだわった設計:最高走行速度1.2m/sで、安全スイッチや安全センサを標準装備。移動中の安全に配慮しつつ、位置決め時間を従来品の約81%削減しています。

  • 多様な用途:床面から直接持ち上げるモデル(PTR-CLX)は、異なる高さの搬送機器との連携・からパレットの段積みが可能なため、一台で多用途なのも特徴です。

  • 定格荷量とピッキング高さ:主要モデル機は2種類あり、PTR-CLXは荷量1,000kg|揚程4,200mm、PTR-CC5は荷量1,500kg|揚程5,500m。2機種の併用でさらに効率性を高めます。


一台でパレットのピッキング・搬送・入庫・出庫の工程をすべて担えるPTR製品は、段階的なロボティクスの導入であっても、効果をより実感いただけることでしょう。

​7.まとめ:まずは現場に合った一歩から始めるスマート物流

LOGITOは、導入段階から運用支援まで一貫してサポートする自動化ソリューションです。段階的な導入とデータに基づくシミュレーション提案により、「現場に合った無理のないスマート物流化」が実現できます。

まずは資料をご覧いただき、現場の課題解決に向けた第一歩をぜひご検討ください。下記よりカタログをダウンロードいただけます。

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