COLUMN 物流自動化に関するお役立ちコラム
上記のようなお悩みごとがございましたら、LOGITOをご検討ください。LOGITOは製造業や倉庫業等の企業様向けに、物流の自動化を図るソリューションサービスです。
知識と経験が豊富な総合機械商社だからこそ、自動倉庫やAMR(自律走行搬送ロボット)、ロボットアーム等の導入を低コストで実現します。
「物流自動化を進めたいが、進め方が分からない。」などといった些細なお困りごとでも、まずはお問合せフォームよりお気軽にご相談ください。
目次
AGV(Automated Guided Vehicle)は、プログラムされた経路に沿って自動的に走行する無人搬送車です。
主に工場や倉庫内で使用され、物品の搬送や在庫管理を効率化します。
AGVの主な特徴
・磁気テープや光学センサーによる誘導
・固定経路での走行
・荷物の積み下ろしを自動化
・安全センサーによる衝突防止機能
AMRの主な特徴
・LiDAR(レーザー光による位置・形状検出と測距)やカメラによる環境認識
・自律的な経路計画と障害物回避
・Wi-Fiやクラウドと連携した制御システム
・機械学習による継続的な性能向上
AMRの取り扱いで有名なのはDJKで、先進的なAMRを各現場に適合させる形で提供しています。
3-2-1 AGVとAMRの違い
自動倉庫は、商品の保管から出し入れまでを自動化したシステムです。
ラックと自動クレーンを組み合わせ、限られたスペースで効率的な在庫管理を実現します。
自動倉庫の主な構成要素
・自動スタッカークレーン
・多段式保管ラック
・コンベヤシステム
・倉庫管理システム(WMS)
GTP(Goods-to-Person)システムは、商品が保管された棚全体をロボットが移動させ、作業者のもとへ運ぶ革新的な物流ソリューションです。
GTPシステムの利点
・ピッキング効率の大幅な向上
・作業者の移動距離削減
・スペース効率の最適化
・在庫精度の向上
Amazon Roboticsは、世界最大のEコマース企業Amazonが開発した革新的な倉庫自動化システムです。
小型の棚搬送ロボットが、QRコードを読み取りながら倉庫内を自由に移動し、効率的なピッキング作業を実現します。
Amazon Roboticsの特徴
・高密度な商品保管が可能
・AIによる最適な在庫配置
・人間とロボットの協調作業
・スケーラビリティの高さ
日本のAmazon倉庫でも導入が進んでおり、2021年1月には稼働のコストの50%削減と生産性の20%向上を実現したといいます。
搬送型ロボットは、特定の用途に特化した自動搬送機器です。
AGVやAMRと比べてより専門的な機能を持ち、特定の業務や環境に最適化されています。
代表的な搬送型ロボットの例
・パレット搬送ロボット
・重量物搬送ロボット
・自動フォークリフト
・天井走行型搬送ロボット
これらの物流ロボットは、それぞれの特性を活かして様々な物流現場で活用されています。
導入の際には、作業内容や環境に応じて最適なロボットを選択することが重要です。
複数種類のロボットを組み合わせれば、さらに効率的な物流システムを構築することもできるでしょう。
では実際に、物流ロボットを導入する際はどのような配慮が必要になるのでしょうか。
物流ロボットを導入する際、まず重要なのは具体的な業務内容を明確にすることです。
ロボットに任せる作業と人間が行う作業を適切に分担することで、最大の効率化を実現できる可能性があります。
そのためには、以下の点を考える必要があります。
・荷物の種類と大きさ
・作業の複雑さ・内容
・作業量と頻度
・必要な精度
・レイアウトや作業内容の変更頻度
例えば、重量物の搬送や単純な繰り返し作業はロボットに任せ、細かな仕分けや検品作業は人間が行うといった具合です。国土交通省の総合物流大綱(2017年度~2020年度)の17ページによれば、物流業界での人手不足が深刻化する中でロボット導入による業務効率化は急務となっています。
4.1.1 作業の自動化レベルを検討する
業務内容に応じて、どの程度の自動化が適切かを判断することも重要です。完全自動化が適している作業もあれば、半自動化が効果的な場合もあります。
ロボットの導入には、作業環境の整備が不可欠です。
効率的な運用のためには、ロボットの特性に合わせた環境づくりが必要となります
4.2.1 床面の整備
多くの物流ロボット、特にAGVやAMRは床面を移動して作業を行います。そのため、以下の点に注意が必要です。
・平坦性:凹凸の少ない床面
・耐荷重性:ロボットと荷物の重量に耐えられる強度
・清掃性:埃や異物が少ない環境
物流施設の構造によっては平坦な環境でないこともありますし、物流ロボットの方向転換の考慮が必要になることもあります。
経済産業省の「ロボットフレンドリーな環境実現に関するルール形成戦略の構築にかかわる調査」の68ページから73ページにかけて、物流ロボット導入時に役立つ施設の構造や必要なスペースについての情報が掲載されていますので、参考にしてみると良いでしょう。
4.2.2 通信インフラの整備
多くの物流ロボットはWi-FiやLTEなどの無線通信を利用して制御されます。
安定した通信環境を確保するために、以下の点に注意しましょう。
・電波の届きにくい場所の特定と対策
・セキュリティ対策(暗号化、アクセス制限など)
・バックアップ回線の確保
4.2.3 安全対策
ロボットと人間が共存する環境では、安全性の確保が最重要課題です。
安全性の確保には、以下のような対策が必要となります。
・センサーによる人や障害物の検知
・緊急停止システムの導入
・作業エリアの区分け(ロボット専用エリアの設定など)
・安全教育の実施
法的にも厚生労働省の労働安全衛生法に基づいて、適切な安全対策を講じることが求められています。
物流ロボットの導入に伴い、倉庫のレイアウト変更が必要になることがあります。
効率的な動線設計と柔軟性の確保を確保するようにしましょう。
4.3.1 動線の最適化
動線の最適化には、ロボットの移動経路の考慮と効率的な動線の設計が必要となります。具体的には、下記に気をつけると良いでしょう。
・ロボットの走行ルートと人の動線の分離
・交差点や合流点の最小化
・ボトルネックとなる箇所の特定と対策
4.3.2 柔軟性の確保
施設は将来的な拡張や変更が必要になる場合もあります。
柔軟に対応できるよう、次のようなレイアウトを心がけましょう。
・機能等で細かに分割した設備の採用
・可動式の棚や作業台の導入
・拡張スペースの確保
4.3.3 エネルギー効率の考慮
ロボットの充電ステーションの配置や電力供給ラインの設計も重要です。
・充電ステーションの効率的な配置
・省エネルギー型の照明や空調設備の導入
・再生可能エネルギーの活用検討
経済産業省資源エネルギー庁では、物流施設におけるエネルギー効率化の重要性を指摘しています。
物流ロボットの導入後は、適切なメンテナンスと運用管理が不可欠です。
継続的な性能維持と改善のためには、計画的なメンテナンスと効果的な運用管理が重要となります。
4.4.1 定期的なメンテナンス
メンテナンスは大きく次の3種類があります。
・日常点検:バッテリー残量、外観チェックなど
・定期点検:センサーの校正、ソフトウェアアップデートなど
・予防保全:部品の定期交換、性能チェックなど
ロボットの種類や使用頻度に応じて、適切なメンテナンススケジュールを組むよう心がけましょう。
4.4.2 運用データの分析と改善
ロボットの稼働データを収集・分析することで、継続的な改善につなげることができます。
具体的には次の3点に取り組むと良いでしょう。
・稼働率や作業効率の分析
・トラブル発生箇所や頻度の把握
・AIを活用した予測メンテナンス
4.4.3 人材育成と教育
ロボットを効果的に運用するためには、操作する人材の育成も重要です。
・オペレーター教育プログラムの実施
・トラブルシューティング研修
・最新技術動向の情報共有
経済産業省のロボット政策では、ロボット活用人材の育成の重要性が強調されています。
物流ロボットの導入には、初期投資だけでなく運用コストの考慮も必要になります。
長期的な視点でコスト管理と投資回収計画を立てることが、持続可能な運用につながるでしょう。
4.5.1 総所有コスト(TCO)の算出
以下の要素を考えることで、ロボット導入の総所有コスト(TCO)を正確に把握することができます。
4.5.2 投資回収計画の策定
ロボット導入による効果を数値化し、投資回収計画を立てていきましょう。
・労働生産性の向上率
・人件費削減効果
・エラー率の低減による損失回避
・稼働時間の拡大による売上増加
・ピッキングルートの最適化 在庫配置の効率化 設備稼働率の向上
4.5.3 補助金・助成金の活用
ロボット導入時には、各種補助金や助成金を活用することで初期投資を抑えることができます。補助金や助成金には次のようなものがあります。
・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
・IT導入補助金
・各自治体独自の支援制度
第一実業でも、お手伝いができるものもありますので、お問い合わせください。
物流ロボットは、物流倉庫の効率化と生産性向上に大きな役割を果たしています。
物流ロボットには、AGV、AMR、自動倉庫、GTP、搬送型ロボットなど、様々な種類があり、それぞれが特徴的な機能を持っています。
物流ロボット導入のメリットとしては、業務効率化とコストカット、環境に合わせた柔軟性、ヒューマンエラーの削減などが挙げられます。
物流ロボットを導入する際は、業務内容の明確化、作業環境の整備、レイアウト変更時の注意点などを考慮することが重要です。
日本の物流業界では、アスクル、ヤマト運輸、佐川急便などの大手企業が積極的に物流ロボットを導入し、効率化を図っています。今後も技術の進歩とともに、物流ロボットの活用がさらに広がっていくことが予想されます。
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