
パレットの搬送は物流業において欠かせない作業ですが、昨今では人手不足の影響もあり、パレット搬送の自動化・効率化が求められています。これを実現するのがAGV・AGFの導入です。この記事ではAGV・AGFを使ったパレット搬送の概要や自動搬送が求められる背景などを紹介しています。また、省人化が進んでいない具体的な作業についても取り上げています。パレット搬送の自動化を検討している企業の担当者はぜひ参考にしてください。
AGV・AGFを活用したパレット搬送とは

AGV・AGFのパレット搬送とは、
倉庫内などにおける物流作業であり、ハンドリフターやフォークリフトに変わってAGV・AGFを活用してパレットを搬送することです。近年、物流の省人化で注目を集めているソリューションの1つです。 AGVとは「Automatic Guided Vehicle」の頭文字をとった言葉で、日本語にすると「無人搬送車」となります。システムを使った制御やレーダーによる周辺の見地によって人がいなくても搬送を行うことができます。AGFとは「Automated Guided Forklift」の頭文字をとった言葉で、日本語にすると「無人搬送フォークリスト」となります。荷積み・荷下ろし・入出荷・保管・工程間搬送など、パレットやラックを無人で搬送・格納し、作業の自動化を実現します。
AGVとAGFの詳細については、以下記事で詳しく解説しております。ご興味のある方はぜひご覧ください。

AGVを活用したパレット搬送が求められる理由
そもそもなぜAGVを使ったパレット搬送が求められているのでしょうか。ここでは具体的な理由を2つ紹介します。
人手不足の問題
パレットの運搬には人手が必要となりますが、昨今の物流業界においては
人手不足が課題です。 パレット搬送を行う方法は大きく分けて以下の2つがあります。
① フォークリフトによるパレット搬送
・荷積み荷下ろし
・構内物流の搬送
など
➁ ハンドリフターによる搬送
・構内物流の搬送
など
人材不足の課題におけるパレット搬送が求められる理由としては、フォークリフトの場合、運転できる人材が集まらないことが挙げられます。また、ハンドリフターに関しては、力が必要なためにシルバー層や女性には難しい作業であるという点が挙げられます。
物流省人化としての更なる取り組み
物流作業における省人化もAGV導入の背景の1つです。パレタイザーや自動倉庫の導入など、さまざまな取り組みが省人化に向けて行われてきました。しかし、どの取り組みにおいてもパレットなどの搬送に関しては省人化の取り組みが進んでいないことが多いです。
では、具体的にどのような作業の省人化が進んでいないのでしょうか。続いては省人化が進んでいない工程間搬送を3つ紹介します。
よくある省人化が進んでいないパレットの工程間搬送3選

現在、物流の省人化のために、各工程間の搬送自動化を課題としている企業は多いと推測されます。しかし、
パレット搬送における自動化は進んでいないのが現状です。具体的にどういった作業の省人化が進んでいないのか3つの例を取り上げて紹介します。
荷積み・荷下ろしなどの荷役作業
省人化が進んでいない例の1つが
荷積みや荷下ろしといった荷役作業に関するものです。物流業においては、フォークリフトを使った荷役作業が一般的ですが、フォークリフトの運転ができる人が少ない企業もあり、課題となっています。
荷役作業からのパレタイザー・デパレタイザーまでの搬送
パレタイザーやデパレタイザーを使った積載業務に関してはすでに自動化が比較的進んでいる状況です。しかし、
積載後のパレットの搬送に関してはフォークリフトやリフターを使っているケースが多く見られ、自動化が進んでいません。
ピッキングや組み立て作業前後のパレット搬送
ピッキングや組み立て作業を行う際に、ハンドリフターやフォークリフトを使ってパレット搬送を行っているケースはよく見られます。そのような搬送方法のために、
作業現場の近くにパレットの仮置場を設けている企業もあり、スペースの無駄遣いやパレットを紛失するリスクなども伴います。さらに、作業員の移動の妨げになるケースもあるため注意が必要です。このような状況を改善するためにも、自動搬送技術の導入が求められます。
AGV・AGFを活用したパレット搬送のソリューション紹介
ここではAGVやAGFを活用した代表的なソリューションを紹介します。導入には興味があるものの、実際にどのように活用すればよいかわからない企業の担当者はぜひ参考にしてください。
AGFの導入
AGFは、荷積み・荷下ろしなどの荷役作業の自動化をしたい場合のソリューションとして活用可能です。AGFとは「Automated Guided Forklift」の略で無人搬送フォークリフトを意味します。システムを活用した制御やレーダーによる周囲の検知などによって無人搬送を実現してくれます。荷役作業はもちろんのこと、工程間の搬送などにも活用可能です。 AGFを導入するメリットは、
フォークリフトによる人身事故を防げる点にあります。自動化されることで人手が不要となるため、パレットにつまずいて転倒したり、パレットが倒れて作業員が怪我をしたりするリスクは減少します。
また、
自動搬送であれば時間に関係なく稼働できるため、夜間の作業も可能となります。作業員による場合でも、夜間に作業をすることはできますが、人件費が高くなるほか、長時間の作業をしていると集中力が低下するため事故のリスクが高まります。一方AGFであれば、人件費はかからず長時間作業だとしても常に同じ作業を繰り返してくれます。
AGVの導入
AGVを使えば満載のパレットを自動でロボットの元へ搬送することもできます。無人での搬送となりますが、AGVはパレタイズロボットと連携しており、パレットを正確に所定の位置に搬送することが可能です。そしてパレットが空になるとAGVが新たにパレットを供給するため、ロボットは常に荷下ろしを継続して行うことができます。
LOGITOは物流省人化のスペシャリストです
物流業界の人手不足や省人化に向けたさらなる取り組みの必要性などから、AGV、AGFを活用したパレット搬送の自動化が求められています。
LOGITOでは、そのようなニーズを抱えているお客さまに最適なソリューションを提案いたします。例えば、パレタイザーや自動倉庫を検討されているお客さまであれば、工程間搬送の自動化の有無をヒアリングしながら各現場に適した省人化を検討します。
以下「AGV導入ガイドブック」は、自動搬送システムを実現する上で必要な情報をガイドブックとしてわかりやすく解説しています。物流会社に勤めていて、自動搬送の導入に興味のある方はぜひご覧ください。
LOGITO 運営事務局
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